税金

固定資産税はいくら?計算方法と新築軽減・空き家の注意点【2026年版】

「固定資産税って、結局いくらくらいかかるの?」「新築だと安くなるって本当?」

固定資産税は、土地や建物を所有している人が毎年納める税金です。戸建て、マンション問わず、不動産を持っていれば原則として課税されます。ただし、評価額(課税標準となるべき額)が免税点未満の場合は課税されないこともあるため、「持っている=必ず課税」とは言い切れない点に注意してください。

この記事では、固定資産税の基本的な仕組み、税額の計算方法、新築住宅やマイホームの軽減措置、そして実際にいくらくらいかかるのかを具体例を交えて解説します。特に、これから家を買う方、すでに家を持っている方にとって重要な情報が含まれています。

固定資産税を正しく理解して、賢く対策しましょう。

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固定資産税とは|土地と建物を持っていると毎年かかる税金

固定資産税とは、以下のような固定資産を所有している人に課税される税金です。

  • 土地:田んぼ、畑、住宅地、山林、牧場、原野など
  • 家屋:住宅、店舗、工場、倉庫など

固定資産が所在する市町村(東京23区は都)に、市町村税として納税します。固定資産税の税収は約10兆円(2025年度見込み)で、市町村税の約4割を占める、市町村の運営に欠かせない財源です。

固定資産税の使い道

固定資産税は、市町村が管理する以下のような公共サービスに使われています。

  • 道路や学校、公園などの公共施設の整備・維持
  • 介護・福祉などの行政サービス
  • 地域の防災・消防サービス

出典:総務省

課税されるタイミング

毎年1月1日時点で土地や建物を所有している人に課税されます。例えば、1月2日に不動産を売却した場合でも、その年の固定資産税は元の所有者が負担します。ただし実務では、売買契約で引渡日を基準に日割り精算するケースが一般的です(自治体への納税義務者は1月1日時点の所有者のままです)。

固定資産税の計算方法と税率

固定資産税の税額は、以下の式で計算されます。

固定資産税額 = 固定資産税評価額 × 税率(標準税率1.4%)

標準税率は固定資産税評価額の1.4%です。ただし、市町村によっては独自に税率を設定している場合があります。

また、実際の税額は住宅用地の特例(1/6・1/3)や新築住宅の軽減(1/2)などで「評価額がそのまま課税対象にならない」ことが多いため、この式はあくまで基本形として押さえてください。

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、税金を計算するための基準となる価格です。市町村が3年ごとに見直し(評価替え)を行い、固定資産課税台帳に登録されます。

土地の評価額:公示価格の約70%が基準(目安)
建物の評価額:建築費をベースに、経過年数による損耗分を差し引いて決定

評価額は、市町村の税務課などで固定資産課税台帳を閲覧して確認できます。また、国税庁の「財産評価基準」でも参考値を調べることができます。

財産評価基準を見る(国税庁)

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新築住宅・マイホームの軽減措置|税額が大幅に安くなる

固定資産税には軽減措置があります。特に新築住宅や住宅用地には大幅な軽減が適用されるため、必ず押さえておきましょう。

新築住宅の軽減措置

新築住宅の場合、一定期間、建物部分の固定資産税が1/2に減額されます。
※2026年3月31日までに新築された住宅が対象です(期限は延長される可能性があります)。

住宅の種類 軽減期間 軽減内容
一戸建て 新築後3年間 床面積120㎡以下の部分が1/2
マンション(3階建て以上の耐火・準耐火構造) 新築後5年間 床面積120㎡以下の部分が1/2
認定長期優良住宅(一戸建て) 新築後5年間 床面積120㎡以下の部分が1/2
認定長期優良住宅(マンション) 新築後7年間 床面積120㎡以下の部分が1/2

※適用条件:床面積が50㎡以上280㎡以下

住宅用地の軽減措置

住宅を建てるための土地(住宅用地)には、さらに大きな軽減措置があります。

小規模住宅用地(200㎡以下の部分):評価額が1/6に軽減
一般住宅用地(200㎡を超える部分):評価額が1/3に軽減

この軽減措置により、土地の固定資産税は大幅に安くなります。逆に言えば、空き家を解体して更地にすると、軽減措置がなくなり税額が最大6倍(元の水準)になる可能性があるため注意が必要です。

都市計画税について

都市計画法による市街化区域内にある土地と建物には、固定資産税とは別に都市計画税が課税されます。

税率:固定資産税評価額の0.3%(上限)
住宅用地の軽減:200㎡以下の部分が1/3に軽減、200㎡を超える部分は2/3に軽減

固定資産税はいくらかかる?|具体例で計算

実際に固定資産税がいくらかかるのか、具体例で計算してみましょう。

ケース1:新築一戸建て(土地100㎡、建物100㎡)

前提条件

  • 土地の評価額:2,000万円
  • 建物の評価額:1,500万円
  • 新築後3年以内(新築軽減適用)

計算

  • 土地:2,000万円 × 1/6(小規模住宅用地) × 1.4% = 約4.7万円
  • 建物:1,500万円 × 1/2(新築軽減) × 1.4% = 約10.5万円
  • 合計:約15.2万円/年

※新築軽減期間終了後は、建物分が約21万円になり、合計約25.7万円/年になります。

ケース2:中古マンション(専有面積70㎡)

前提条件

  • 土地の評価額(持分):500万円
  • 建物の評価額:800万円
  • 築15年(新築軽減なし)

計算

  • 土地:500万円 × 1/6(小規模住宅用地) × 1.4% = 約1.2万円
  • 建物:800万円 × 1.4% = 約11.2万円
  • 合計:約12.4万円/年

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家屋調査について|新築時に市町村職員が訪問

新築または増改築を行うと、市区町村の職員が家屋調査を行います。これは、翌年の固定資産税のもとになる家屋の評価額を決定するためです。

家屋調査でチェックされる項目

  • 建物の材質(壁、屋根、床など)
  • 設備(キッチン、浴室、トイレなど)
  • 天井の高さ
  • 収納の広さや内部

同じ建坪でも、材質や設備の豪華さによって評価額が変わります。高級な材質や設備を使っているほど、評価額は高くなる傾向があります。

注意点

家屋調査のやり方は自治体によって異なり、すべてが対象ではなく、注文住宅のみ家屋調査を行うという場合もあります。建売住宅やマンションの場合は、図面をもとに評価することが多いです。

固定資産税の納め方|年4回に分けて納付

固定資産税は、市町村から送付される納税通知書により、年4回(第1期~第4期)に分けて納めます。ただし、納期や回数は自治体で異なる場合があるため、届いた納税通知書の期限を必ず確認してください。

支払い方法

主に以下の6つの支払い方法があります。現在は「eL-QR(地方税統一QRコード)」の導入により、スマホ決済の対応自治体が拡大しています。

  1. 現金払い:コンビニや金融機関で納付
  2. 口座振替:事前に申請手続きが必要
  3. ペイジー:インターネットバンキングで納付
  4. スマホ決済:PayPay、楽天ペイ、d払い等(eL-QR読み取り)
  5. クレジットカード:eL-QR対応サイト等から納付(手数料がかかる場合あり)
  6. 電子マネー:nanaco、WAONなど

※自治体によって対応状況が異なる場合があります。

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よくある質問|固定資産税のQ&A

Q1. 古い家の固定資産税はいつまで払うの?価値は0円にならないの?

家屋の評価額は、家屋がある限り0円にはなりません

家屋が古くなるにつれて固定資産税は減り続けますが、最終的には新築時の約2割まで減り、それ以上は下がりません。これは、必要最低限の修繕維持管理が行われていると考えられるためです。

つまり、築30年、40年の家でも、固定資産税は毎年かかり続けます。

出典:法務局

Q2. マンションも固定資産税がかかりますか?

はい、マンションにも固定資産税がかかります。

マンションの評価額は「土地部分(持分)」と「建物部分(専有部分)」の合算です。建物部分は経年劣化が考慮され、新築時が一番評価が高く、年々下がっていきます。

Q3. 空き家を解体すると税金が上がるって本当?

本当です。

住宅が建っている土地には「住宅用地の軽減措置」が適用され、評価額が1/6(または1/3)に軽減されています。しかし、空き家を解体して更地にすると、この軽減措置がなくなり、固定資産税が最大6倍になる可能性があります。

また、2023年12月の法改正により、解体しなくても「特定空家」「管理不全空家」に指定されると、住宅用地の軽減措置が解除されることになりました。放置された空き家に対する課税は強化されています。

Q4. 固定資産税を払わないとどうなりますか?

固定資産税を滞納すると、延滞金が発生します。さらに滞納が続くと、督促状が送られ、最終的には財産の差し押さえが行われる可能性があります。

支払いが困難な場合は、早めに市町村の税務課に相談しましょう。分割納付などの相談に応じてくれる場合があります。

Q5. 評価額はどうやって調べられますか?

以下の方法で調べることができます。

  • 市町村の税務課で固定資産課税台帳を閲覧する
  • 毎年送られてくる納税通知書に記載されている(課税明細書)
  • 国税庁の「財産評価基準」で参考値を確認する(土地のみ)

まとめ|固定資産税は軽減措置をフル活用しよう

固定資産税についてまとめます。

  • 固定資産税は、土地や建物を所有している人が毎年納める税金
  • 税額は「固定資産税評価額 × 1.4%」で計算される
  • 新築住宅は3~7年間、税額が1/2に軽減される(2026年3月末まで適用)
  • 住宅用地は評価額が1/6(または1/3)に軽減される
  • 空き家を放置し「特定空家」や「管理不全空家」に指定されると、税額が最大6倍になる
  • 家屋の評価額は0円にはならず、最終的に新築時の約2割まで下がる

固定資産税は、軽減措置を適切に活用することで大幅に節税できます。特に新築住宅や住宅用地の軽減措置は必ず押さえておきましょう。また、空き家の管理には十分注意し、税負担が増えないように対策することが重要です。

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